中学生や高校生になると、本を読まなくなる子が増えていきます。
全国学校図書館協議会の調査でも、『高校生の約4割が「1か月に1冊も読まない」』と答えています。
(文部科学省「子供の読書活動の現状」)
これを「子どもが本を読まない」と責めるより、
これまでの子どもたちの読書体験が、
「個人的な体験に閉じてしまっていること」が原因なのではと感じています。
子どもの頃の読書は、家族の読み聞かせや、学校や図書館の雰囲気、
友達との会話など、 たくさんの“外側の支え”に守られています。
実際、国立青少年教育振興機構の調査でも、
幼少期の読書経験は、成人後の意欲や自己肯定感と深く関わることが示されています。
ですが、中学・高校になると、読書体験に関連した周囲の状況が大きく変化し、
その支えがふっと消えてしまう。
部活や勉強が忙しくなり、読書は「ひとりのもの」になってしまうのではないかと、
だからこそ、読書体験を“共有”することが大切だと思うのです。
最近では、読書会やSNSやYouTubeでの推し本紹介、
だれかの書き込みを読み継ぐ「読継本」のような取り組みも広がっています。
九州大学の学生による読書文化の研究でも、
読書体験を語り合うことが、読書意欲を高めると紹介されています。
読書は本来、ひとりで完結するものではなく、
だれかと分かち合うことで続いていく文化なのかもしれません。
子どもの頃の“個人的な読書”を、 少しずつ“横につながる読書”へ。
その小さな変化が、不読世代をやさしく支える力になると信じています。








