先日の、行田市での講演の後、ご参加いただいた皆様から、
御質問をいただいたので、
この場で、少し僕の考えを書いてみたいと思います。
頂戴したご質問は、選書に関する内容でした。
毎月多くの絵本が出版されている中で、
どうやって絵本を選ぶのかということでした。
僕の私見ではありますが、
絵本を買う大人が、絵本のことを知っていることが大切だということです。
ですから、僕は時間があれば、書店に行きます。
絵本、児童書、一般書、全ての棚を周り、
何か面白い本はないかなとウロウロします。
で、これは!と思った絵本は買って帰ってきます。
基本、立ち読みはしません、最初の出会いを大切にします。
そして、家に帰ってから、絵本を読みます。
で、時には適度に落ち込んだり、後悔したりします。
次に、子ども達に興味を持つことをやめないことです。
僕は、幸いなことに仕事で子ども達の近くに行くことが多いので、
子ども達がどんなことに興味を持っているのか、
何が好きなのかを知ることができます。
子ども達の世界を近くで見ることは、子ども達が何を求めているかを知ることでもあります。
子どもを知っていることは、手渡す絵本を知る近道になります。
最後に、社会を知っていることは大切です。
私たち個の集合で成り立っている社会は、日々変化し、そのニーズも多様です。
変化する社会が子ども達をどのように「大人」にしていくのか、
社会を知っていることは、子ども達を「育てる」ためにも「守る」ためにも役立ちます。
僕は、絵本というモノには「こうあるべき」という姿勢はあまりないと思っています。
作家の皆さんの思いは、絵本に込められていますが、
絵本を「こうあるべき」と規定しようとする人たちは、
なんとなく、自分の絵本感を人に知らせたいだけのように思えてしまうからかもしれません。
自分らしく、子どもと向き合い、絵本を手渡す、
それが出来ていれば、まぁ、絵本と子どもに携わる大人として合格なんじゃないかなと、思っています。
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