本棚の前で手が止まる一日

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4月20日は、久しぶりに平日にお休みを頂き、
横浜にあります、横浜創英大学に伺う予定なのです。
認定絵本士養成講座のゲストスピーカーとして、
絵本総論「絵本とは何か」
絵本各論1「絵本の歴史、絵本賞について」
の2コマでお話しをさせていただくことになり、
これまで準備を進めていました。

スライドも課題も作り終え、
さぁ、週末と言うことで、講義使用する予定の絵本をスーツケースに詰めようと、
というところで、本棚の前でしばらく立ち尽くす。
授業で使う予定の絵本はすでに決めてあるのに、背表紙を眺めていると、
「本当はこの一冊も学生に手渡したい」という気持ちが、湧き上がってくる。

今回担当させて貰う2コマは、
認定絵本士養成講座の入口部分、体系的に語る必要がある内容だ。
歴史の流れを示す絵本、賞の価値を語るために欠かせない絵本──
授業の“骨格”になる本は、ある程度決まっている。

けれど、絵本は体系だけでは語れない。
一冊の絵本が、読む人の世界を変えてしまうことがある。
その力を知っているからこそ、
「この本を机に置いておきたい」「この一冊を渡したい」という衝動が生まれる。

選書はいつも難しい。
講義の目的に沿う本と、
講師としての自分を支えてきた本と、
学生の心に火をつけるかもしれない本。
それぞれが違う役割を持っていて、どれも大切だ。

だから今回は、
授業で扱う“骨格の絵本”とは別に、
私自身の語りを支える絵本を数冊(?)を追加する。
さらに、授業では触れないけれど、学生が自由に手に取れるように
“余白の絵本”も机に並べるつもりだ。

絵本を読む人から、絵本を届ける人へ。
その境目に立ち会う時間は、いつも少しだけ緊張する。
けれど、学生たちがどんな表情で絵本を開くのか、
その瞬間に出会えることを、僕は密かに楽しみにしているのです。


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