僕たち大人は、日々の暮らしの中で、
たくさんの悩みや矛盾を抱えて過ごしています。
それは、仕事の中だったり、生活の中で生じていきます。
本当は、こっちの方が正しいけれども、
組織や社会としては、その方向に進まないことや
時には、正しいと思うことを正しいと発言することさえも
はばかられるときもあります。
そんな、難しい日々の生活をなんとか過ごしているのは、
自分の考えを真のところでは曲げずに異様とする気持ちだったり、
家族の存在であったりする訳です。
大人だって日々過ごしていくのは大変なのですから、
子どもだって日々を過ごしていくのは、
とても大変なことなのです。
学校、幼稚園、保育所などなど・・・
様々なシーンで意見の対立や相違があって、
そんな中でなんとか折り合いをつけてやっていくすべを学ぶのが、
「成長」なのだと僕は思っています。
しかし、この「成長」も実は、一人だけ成長してもあまり意味はなくて、
周囲にいる人間が、皆それぞれのテーマに向き合って、
何かを学んでいかないと、互いの意見を受容、共感するという行為が
生まれなくなってしまいます。
けれども、他者への共感や立場の違いを受容する力というのは、
なかなか、大人でも子ども達に説明するのは難しかったりします。
そんなときに、絵本の力、物語の力がその実力を発揮するのです。
最初は、楽しい「おはなし」と言うだけでいいのです。
それが、子ども達が成長したときに、
あぁ、あの絵本はこういうことを言いたかったのか、
と気づくときが来るのです。
とてもとても気の長い話ではありますが、
こういう行為をやめてしまうと、
共生社会という理想には近づいていかないのです。
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