『まちよみ・またよみ 絵本を使った子育てのすすめ』(岩崎書店)2022年11月
内田早苗:著 山田花菜:イラスト
「待ちよみ」という言葉は、この本の著者である内田早苗さんの造語です。
詳しい説明は、作者のHPにも書いてありますので、
そちらを読んでいただければ良いかと思うのですが、
子どもの持つ自発性に委ね、
親は、子ども達の行動を「待つ」「見守る」「共感する」事が大切であり、
その子育ての中に絵本を組み込んでみませんか、という内容です。
子育ての中で、子ども達と一緒に絵本を読んでいると、
ついつい、子ども達の反応を伺いたくて、
「これは?」とか「○○だねー」みたいに
聞かれてもいないのに絵本の中身を読み取りたくなっちゃうことって、
往々にしてあると思うのです。
僕も20代の頃はそうでした。
けどね、そんなことしたって、興味の無いときは子ども達は一切振り向いてくれないんですよね、
だって、子ども達からしてみたら、他に気になることがあるんですから、
そんな当たり前のことが、実は親になってみると気がつくのに意外と時間がかかったりするのです。
この本では、絵本と子ども達の育ちについて、
作者の経験からのアドバイスと待ちよみのスキルについて書かれており、
後段は、親御さんからのQ&Aとなっています。
僕自身、絵本と子どもの活動をしているときには、
子ども本位、子ども視点というのを念頭に置いていますが、
この絵本からも、子ども達から生まれた感情をどのように大人が汲み取っていくのかが
丁寧に解説されており「そうそう」と思ったり「あーそうか!」という気づきもあったりで、
読んでいて楽しかったです。
子育てに悩んでいる、お父さん、お母さんに手に取って貰いたい一冊です。
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