「絵本専門士」でいるために必要なこと


ここ何回かで、絵本専門士は資格そのもので「食っていけない」こと、
それでもこの資格が、社会における絵本の価値観を浸透させるために必要であり、
その価値が、活動している多くの絵本専門士にとって、
個々のモチベーションを維持する力になっている事をお話ししてきました。

絵本専門士資格を有している人は、全国に約600人、
具体的な活動をしている人がどの程度なのか、
統計的なデータが無いので、分からないのですが、
一定数は、資格取得後の活動実績のない人もいるのではないかと思います。

このような資格は、資格取得が目的となってしまうと、
どうしてもその後の活動に繋がらないケースもあるでしょうし、
実際「絵本専門士」という資格が何をどうしたら良いのか、
確たる指針があるわけでもないので、
考えあぐねてしまう人もいるのではないでしょうか?

僕の場合は、元々の絵本に対する考え方がありましたから、
なんとなく、現在も活動を続けていられますが、
その中でも、日々、活動の難しさを感じていることはあります。

絵本と子どもの「今」を知りたいという「欲」

絵本というのは、日々多くの点数が出版され続けており、
それを追いかけることは、とても難しい、
ですから、僕自身の絵本に関する知識は、
必然的に浅いものでしかなく、
僕の言葉が説得力を持つのかは常に疑問に思っていたりします。

そのため、絵本と子ども「今」を知る努力だけは、
怠らないように気をつけており、
絵本と子どもの状況を感じ取る力や、
発信する力だけは、一定のスキルを持っていると自負しています。

そのモチベーションを維持しているのも、
自分の知識に対する「欲」だけでしかありません。
とはいえ、この「欲」が絵本専門士を名乗り続ける原動力となっているのが、
現実だったりします。


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