読み聞かせ=早期教育という考え方について


ここ何年か、出版不況と言われつつも
絵本の分野は伸びていて、
「えっ!こんな出版社が!」
と、驚くようなところが絵本を出版したりしています。

自治体では乳児検診の際にブックスタート事業を実施しているところも多く、
乳幼児期の絵本の役割というのが重要視されていることが分かります。

では、乳幼児期における絵本の役割とは何なのでしょうか?
赤ちゃんが、物語を自分で楽しめるわけでもないし・・・

ただ、親御さんからしてみれば、
我が子に絵本を読むという行為は「早期教育」につながるのではないか、
と期待している向きもあるかもしれません。

ネットの記事などでも、読み聞かせの教育的な効果について述べられたものは多く、
読み聞かせ=早期教育 というイメージは強いのかなと思っています。

ですが、僕個人としては、ちょっと待ったをかけたいところです。

確かに、子どもと絵本を読むという行為には、
子ども達が絵本、物語に触れることで、語彙の増加や読解力の向上が望めるとは思いますが、
これはあくまで、副次的な効果であって、
その主たる目的は、子ども達が親御さんと物語に触れることで、
自身の生活が楽しく、充実したものになることではないでしょうか、

我が子とどのような時間を過ごしたいのか、
親御さんの気持ちひとつで、絵本の持つ役割は大きく変わっていきます。
大人の側が絵本と子どもに正しく向き合っていかないと、
子ども達の可能性の芽はどんどん摘まれていってしまう、
そう思うのです。


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