『あいたくなっちまったよ』という絵本


絵本専門士講座を受講している期間中にも、
あたりまえですが、沢山の絵本が出版されて、
全部読むのは難しいけれども、
気になる本は、手にするようにしていました。
(それは昔も今も変わらないか・・・)

講座の受講中、
絵本専門士になった当初、
そして今も、何かあるときに読んでしまう一冊になった絵本が、
『あいたくなっちまったよ』
です。

家路につく猫のお父さんと
猫の餌として目をつけられた子ネズミを守ろうとする
ヨレヨレの父さんネズミ、

お互いの共通項である「父」という役割が、
言葉を交わすことがなくても
父同士の共感が物語を運んでいく様は、

電車の中や道で出会う
名前も知らない「お父さん」同士が
ふと、共感する瞬間があることと、似ています。

動物にモチーフをとりながら、
実は社会の中で疲れたお父さんが
互いに共感し、明日へのモチベーションを取り戻していく
お父さん通しの共感と連帯の物語だと、
読み終えてから、僕は感じたのです。

この絵本は、一人の父でもありサラリーマンでもある僕にとっては、
「今はわからなくても、いつかわかるときが来る」そのときのために
子ども達に伝えたい絵本になりました。

そして、ことあるごとにこの絵本を読んでいたら、
ついに、きむらゆういちさんの目の前で
読ませていただくという、
幸運にも恵まれました。

こういった出会いがあるのも、
絵本専門士として活動を続けてきたおかげなのでしょう。


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