『いっしょにごはん』（くもん出版）2010年3月
スギヤマカナヨ：作

絵本の持つ重要な要素は、
親子でのコミュニケーションにあると、
僕は考えています。

親子の間で１つの絵本を軸にして
コミュニケーションがとれることは、
子どもにとっては、最も安全な庇護者である親御さんに
全幅の信頼と安心の元で、絵本を介して、
自らを認めてもらえるのですから、
こんなに嬉しいことはありません。

そんな、親子のコミュニケーションツールとして考えられているな、と感心させられるのが、
今回ご紹介する『いっしょにごはん』です。

この絵本、親子で向かい合って絵本である日の親子の食事を再現する絵本となっていて、
片方のページには、大人の食事、もう片方のページには、子どもの食事が描かれており、
ページをめくるごとに食事が進んでいきます。

実際の食事では、子どもが飲み物をこぼしたりしちゃったら、
ちょっと「イラッと」しちゃいますけど、
この本の中なら、笑って済ませることも出来ますし、
そういうところも、この絵本の良いところだと思います。