どっちどっちほいくえん


『どっちどっちほいくえん』(こぐま社)2024年2月
ふくだのぞみ:作

3月になりまして、保育所は卒園式の準備だったり、
4月からの新入園児の受け入れの準備だったりと、
忙しい日々が続いていたりするのではないでしょうか。

卒園する子ども達は、小学校という新しい一歩、
入園する子ども達は、はじめておとうさん、おかあさんから離れ、
それぞれの、不安やドキドキを受け入れるのも
保育所や小学校の役割だったりするのかもしれません。

子ども達にとって保育所が楽しく時を過ごせる場所であるように、
そんな気持ちでご紹介したいのが、この絵本だったりします。

タイトルからもなんとなく分かるように、
子ども達への「どっち?どっち?どっちがいい?」という問いかけからはじまり、
保育園の中で起きる出来事を選択していく絵本です。

たとえは、毎日の給食がカレーが良いか?アイスが良いか?
などなど、子ども達にとっては「選べないよー」となってしまいそうな、
問いかけが溢れています。

子どもにとっては夢のような、出来事を提示して、
迷いながらも自分で選んで絵本を薦めていく、
これは、保育園の日常でも自分で選んで、物事を進めていくことに重なります。

絵本の世界では、すてきな要素が沢山ですが、
日常では、必ずしもそうならない、
それでも、保育者や他のお友達と一緒によりよい選択をして、一日を過ごしていく、

この絵本を通して、ちょっと現実を飛び越える体験をすることで、
一日の中で、少しでも想像力を広げる能力を感じることが出来れば、
子ども達の一日は、もっと良い一日になるはずです。

親御さんは、この絵本を保育園から帰ってきたお子さんと一緒に開くことで、
保育園で過ごした時間で成長したお子さんの姿が垣間見えるはずです。


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