絵本に関するお話をする機会がままあるのですが、
そのときによく話をするのが、
ちょっと古い調査なのですが、2015年に東大生を対象にKUMONに行った調査で、
「子どものころ、親にしてもらって感謝している教育とは?」というものがありました。
この問いに100人中40人の東大生が「本の読み聞かせ」と回答し、
親に感謝していることの堂々1位だったと言うもの、
この話の文脈を保護者の方が聞くと、
読み聞かせ=教育効果が高いと言う認識になることが多いのですが、
ちょっと待ってください、
果たして、家庭の中で保護者から絵本を読んでもらった経験のない子どもが、
どのくらい位いるのでしょうか?
子どもさんによっては、さまざまな事情を抱えて、
絵本体験をしていないお子さんもいるかもしれませんが、
その絶対数は、子ども全体の割合から見たら少数なはずです。
このお話のポイントは、東大生を対象にした調査であると言うことであって、
絵本体験が中心ではないのです。
ですから、「絵本=教育効果が高い」ではなくて、
「東大生は絵本を読んでもらったことに感謝している」というだけの話のなのです。
僕は、絵本は特別なものではない、と常々お話ししており、
ゲームだって、テレビのアニメーションだって、優れた作品は、
子ども達に良い影響を与えることはできると思っています。
ただ、絵本の優れた点は、生活の中であり続けることができる点にあります。
電気も、ネットワークもなにも使わなくて良い、
テレビのプログラムのように時間もこちらの都合でOK!
ですから、ないよりはあったほうが、
生活のなかで楽しみの幅が広がる、
肩肘はって「子どものため」とか言っちゃうよりは、
一緒に楽しめるほうが、絶対に子育ても楽しいはずです。
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