『ドラゴンのお医者さん』(岩崎書店)2019年5月
パトリシア・バルデス:文 フェリシタ・サラ:絵 服部理佳:訳
大人というの、色々なことを知っているふうで、
済ませてしまうので、後になってから、
「もっと勉強しておけばよかった」と、
後悔することしきり、
この本の主人公、ジョーン・プロクターさんは、
大英自然史博物館で、爬虫類と両生類に関する研究を行い、
ロンドン動物園で、爬虫類担当の学芸員として迎えられ、
コモドオオトカゲの人工飼育に成功した人物です。
しかしながら、持病により34歳という若さで息を引き取りました。
彼女の業績は、今でも讃えられており、
ロンドン動物園の爬虫類館には、彼女の大理石の胸像が展示されているそうです。
どのような事業にも、初めてはあるもので、
その初めてのことに手を出すのは、やはり「好きだから」なのでしょう。
彼女は、亡くなる直前まで、飼育していたコモドオオトカゲのスンバワを連れて、
動物園の中を回っていたそうです。
好きを極めるというのは、こういうことなのだなと、思うと共に、
知らないことを知るというのは、楽しいことだなと感じることのできる一冊です。
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