『じごくバス』(ポプラ社)2020年6月
有田奈央:作 安楽雅志:絵
ちょっと前(随分前?)に千葉県にあるお寺さんの所蔵する
地獄絵図を編集した絵本が流行った事がありました。
死の恐怖と生きることの大切さを学ぶ絵本ということで、
随分とヒットしたのですが、
ふと今日、そんな絵本のことを思い出していたら、
もうちょっと直接、子ども達に訴える
地獄がテーマになっている絵本を思い出し、
書架から出してきました。
子ども達にも普段の生活の中で、
友だちに嘘をついたりして、
後悔することはあるでしょう。
そのような経験も子ども達の成長の過程においては、
必要な要素だと思うのですが、
子ども達の「魔が差す」瞬間と、
その後に乗ったバスの中で繰り広げられる、
同乗者達の事情と、その結果もたらされる罰、
徐々にその罰が自分に近づいてくる恐怖、
安楽雅志さんの絵が、ちょっと前の恐怖漫画のようでもありつつ、
可愛い要素もあったりして、その辺のバランスがよいです。
最近、この二人のコンビによる『じごく小学校』という児童文学作品が、
出版され、シリーズ化されるとのことなので、
こちらもどんな展開になるのか楽しみです。
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