ほんのなかのモンスター


『ほんのなかのモンスター』(光文社)2022年2月/16
トム・フレッチャー:文 グレッグ・アボット:絵 いがらしかなこ:訳

演劇などでは、舞台と観客席を隔てる架空の壁のことを
「第4の壁」と言うそうです。

絵本の世界でも演劇と同じように、
絵本の世界は架空であり、

読み手、聞き手は現実の世界に存在しており、
この隔たりも「第4の壁」と同義といえるでしょう。

最近、海外の絵本にはこの「第4の壁」を利用して、
読み手と子ども達がコミュニケーションを取ることによって、
笑いを起こして、心的な距離を縮めようとする
作品が、増えている気がします。

今回ご紹介する『ほんのなかのモンスター』も
絵本の中にモンスターが逃げ込んだことから始まる作品です。
ページの中で、本がめくれたり、破れたりするような表現があって、
子ども達はちょっとびっくりするかもしれません。

本の帯には「双方向絵本」というコピーが付けられており、
子ども達の前で読み終えてみると、
確かになと、納得します。
読むときは、テンション高めで、
子ども達をリズムに乗せていけると楽しいと思います。


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