『3びきのかわいいオオカミ』(冨山房)1994年5月
ユージーン・トリビザス:文 ヘレン・オクセンバリー :絵
こだまともこ:訳
ヨーロッパの昔話、「3びきのこぶた」
怖いオオカミに立ち向かう3匹の子豚の兄弟、
この物語を逆転させたのが本書です。
表紙の画像から見てのとおり、
楽しそうなオオカミの兄弟の姿は、
様々な昔話に登場する、
あの恐ろしいオオカミの姿とは比較になりません。
そして、3匹のオオカミが家を作り始めるのですが、
そうすると、当然、豚がこのオオカミたちの家を襲いに来ます。
その、豚さんのなんとも凶暴なこと、
破壊衝動の権化のような姿は、ちょっとした怪獣です。
この絵本、パロディとしても面白いのですが、
過激な豚の行動と、
それをどうにか収束させようとするオオカミの涙ぐましい努力が
読んでいて楽しいです。
子ども達と読むと、
あり得ない豚の行動に子ども達がびっくりすること間違いなしです。
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