僕は、元々は自分の住んでいる街の図書館で、司書として働いていました。
小さな図書館なので、担当が分かれているわけもなく、
一人で大人から子どもまで、レファレンスからおはなし会まで、
全てを一人でこなしていました。
当時、図書館の児童サービスは、
子ども達と本との出会いのために重要な場所だと思い、
様々な児童サービスの研修に参加していました。
それはもう、あちこちに行っていましたよ、えぇ、
で、その頃は図書館だけが、絵本と子どもの出会う場所だと思っていましたし、
今、僕が「それだけじゃないんじゃないか」と言っている、
「成人式が過ぎた絵本」という基準と良書主義についても、
あまり疑うことなく、受け入れていたのです。
図書館から異動になり、絵本に関する活動を続けたいと思った時、
「成人式が過ぎた絵本」を選ぶという考え方が、
世の中にマッチしていないのだと、気づくことになります。
書店には、多くの新刊絵本があり、その中には素晴らしい作品も多く、
その絵本達は、図書館にいた頃から15年くらい経ちましたけど、
今でも、残り続けています。
そうなんです、僕たち大人が、様々なジャンルの絵本を手に取り、
自らの視点で、作品評価し、子ども達に手渡すことが必要であり、
そういう点では、図書館だけが子どもと絵本が出会う場所ではなかったのです。
僕は、15年前、それに気づくことができなかった、
だから、今、発信し続けていかなければいけない、
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