シポックさいごのえもの


『シポックさいごのえもの』(めくるむ)2023年4月
いとうひろし:作

先日の上野の森親子ブックフェスタ2023で、
読んだ絵本なのですが、
作品自体は、いとうひろしさんがデビューする前に描かれた作品を
40年ぶりに作品化するというものなのですが、
まず、絵も文章も、作品全体が、
コラージュにより構成されており、
文字も伊藤さんの手によるものである点が、目を引きます。

物語は、世界中のありとあらゆる動物の尻尾を食べてきた

怪鳥シポックと最後の獲物となった大蛇のオデカの戦いが描かれています。
とはいえ、何か緊迫したものではなく、
ストーリーと言葉のリズム感は、
40年前の作品なのに、もう、いとうひろしさんの世界観ができあがっています。

上野で読んだときには、子ども達がストーリーにしっかりと引き込まれ、
物語の中のシポックとオデカとのやりとりに集中していたのが印象的でした。

さらに、物語の終盤の展開にびっくりして目を丸くする子ども達、
物語が子ども達の予想を大きく裏切る事で、
子ども達はますます物語にのめり込んでいく、
楽しい時間でありました。


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