不読世代という言葉に違和感を感じる


図書館などの読書推進活動に関する報告書などを見ていると、
しばしば「不読世代」という言葉を目にすることがあります。

文字のとおり、本を読まない世代という意味なのですが、
主に10代後半から20代前半くらいの人までを指すケースが多いようです。

ただねぇ、本を読んでいないから「不読」という言葉もいかがなものかと思うのです。

最近の子ども達は、
SNSやネットニュースなどを自分のスマートフォンを使って、
本は読んでいないけど、文章は読んでいるのですよ、
ですから、「読む」ということが出来ないのかというと、
どうもそうではないように感じるのです。

実際、家の娘さんと倅さん、
子どもの頃には、いろいろ絵本を読んだり、
児童文学を読んだりしていましたが、
高校生になりますと、自分の必要な勉強の資料だったり、
参考書だったりを読んでいるので、
物語に手をつけている時間が無いというのが、
日々の暮らしを見ていると伝わってきます。
うっかりすると、大人の僕の方が時間的な余裕があるのではないかと思うくらい・・・

とはいえ、ネットメディアの文章を読んでいるから良いではないかと言っているわけではありません。
SNSなどは、個人の発信しているものですから、その真偽も含めて怪しいものも在りますし、

今必要なのは「不読世代」なんていう、グループ分けをして、本を読みましょうと言う活動よりは、
リテラシー教育の一環として、様々なメディアの資料に目を通した方が、
より、正確な情報にたどり着ける可能性が高くなるから、
いろんな資料を探してみてね、と言うアプローチの方が重要だと思うのですが、
いかがなもんでしょうか?


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