絵本専門士なんて肩書きで、活動をしている訳ですが、
じゃあ何で、人は絵本を読むのか、と言うことについて少し、
まず、絵本とは何かと言うことを定義しておきたいと思います。
絵本に関する文献等を読んでみると、一般的な絵本の定義は、
十分に文字が読めない子どもを対象にして、
絵と文章が互いを補完することにより、効果的に表現したものと考えられます。
さらに絵本は、子ども達が手に取るものという特性から、
幼稚園や学校、図書館などで「おはなし会」という絵本を語るイベントが開催されています。
「おはなし会」は、本と読み手、聞き手の三者により成立するもので、
この辺が、読書読み手と本の二者の関係とは大きく異なるものです。
子ども達は、読み手の声や間、表情といったものを通して
物語を受け取る事で、より臨場感のある体験に繋がり、
読書とは異なる物語の楽しみ方をしているのでしょう。
子ども達は、まずは大人と一緒に絵本を楽しむ体験を重ねることで、
絵本の楽しみ方を知り、やがて自ら絵本を読む環境へと進んでいくと考えられます。
ですから、大人の力が無いと絵本のは、子ども達に浸透しないのではないでしょうか?
しかしながら、絵本を手渡す側のお父さん、お母さんの絵本体験が意外と少ないのではないか、
このところ、そう感じる出来事が多く、課題に感じているところです。
一番身近な、お父さん、お母さんが子どもと絵本を楽しむ方法が分かっていなかったら、
子ども達だって、絵本を楽しめるわけはありません。
親子で絵本を楽しむ、そのためには家庭の中で、どんなことをしたら良いのか、
子ども達と絵本を楽しむことと、大人が絵本を楽しむことには、違いがあるのか?
絵本と子どもに携わる者の一人として、大人にも、子どもにも
絵本のある日常が楽しい事を伝えていかなければ、そう考えているのです。
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