絵本は色々と親和性が高いので、


絵本というのは、当たり前だけれど、絵と文章の組み合わせで成り立っていて、
どちらかというと、子どもにもわかりやすい構成になっているので、
読み終わった後に色々と、考える余地が残されています。

それは、ある程度は作者の意図だったりすると思うのですが、
作者の意図とは異なる捉え方をする人がいるのも事実だったりします。

ここ最近の絵本の傾向として、子ども達の自己肯定感を育む絵本というのが
クローズアップされているように思うのですが、
これも、コロナのせいで子ども達同士のコミュニケーションがなかなか取れない中で、
そんな子ども達のありのままを肯定しようという趣旨の絵本が、
大人が手に取ったときにうっかり啓示のように解釈してしまい、
超自然的、霊的な者と結びつけられてしまうケースを最近体験しました。

コロナウイルス感染症の閉塞感を含め、
ここ2、3年で私たちを取り巻く環境が大きく変わったのが事実だし、
大人だって、何かにすがりたいという気持ちになるのは理解できます。

が、そんな大人の弱い部分から生まれた感情を
絵本を使って子ども達に伝えようとするのは、
ちょっと違うのではないかと思うのです。

絵本を手渡す大人は、作者の意図を読み取り、
その意図に沿った、読み手としての気持ちを絵本に重ねて、
子ども達に伝えることが役割であり、

自らの社会への不安や不満を子ども達に押しつけるツールではないはずです。


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