『しずかにあみものさせとくれ~!』(ほるぷ出板)2017年11月
ベラ・プロスゴル:作 おひがゆうこ:訳
表紙のぱっと見で、最近の海外物のアニメーションのようなテイストだな、
と思っていたら、元々は、コミック作家で、
映画『コララインとボタンの魔女』のストーリーボードを担当していたと知り、納得。
かわいい孫達のために編み物をするおばあさん、
けど家の中では、孫達がまとわりついて
しずかにあみものができない、
だからおばあさんは、静かに編み物をできる場所を探して
あちこちを訪ね歩いて行く・・・
森は、熊がうるさい、山は、山羊がうるさい、
『しずかにあみものさせとくれ~!』と動物たちを叱りつけ、次の場所へ、
ついには、宇宙、異次元へと展開していくおばあさんの旅は、
その不思議さと、起きている事象を全く気にせず、編み物を続けるおばあさんとの取り合わせが、
子ども達には現代的で、ウケると思います。
編み物をするという、クラシカルな出来事が、とんでもない場所で続けられることのおかしさと、
最後に編み物が終わって我が家に帰るおばあさん、
おばあさんが主人公の『行きて還りし物語』は、絵本の伝統的な展開をきちんと守りながら、
今時の発想で作られた、作品となっています。
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