『ウルトラマンをつくったひとたち』偕成社(2014年12月)
飯塚定雄:絵 田端恵,幕田けいた:著
ちまたでは、映画『シン・ウルトラマン』がヒットしています。
1966年7月にスタートしたウルトラマンシリーズ、
50年以上たった今でも子ども達の心を捉えて放さないうえに、
かつての子ども達がクリエイターとなって、
新たなウルトラマンが生み出され、続いている状況は、
ひとつの文化といっても良いのではないでしょうか、
この絵本のメイン著者である、飯塚定雄さんは、ゴジラやウルトラマンなどで光学合成技師(スペシウム光線の描写など)として、
リアルタイムでウルトラマンの作成現場に携わったかたです。
作品のなかは、監督の姿を探して、スタジオのあちこちを巡るというもの、
当時の円谷スタジオの様子が細かく描かれており、
子ども達には、ウルトラマンの作成過程をよりリアルに感じることができるように思います。
とはいえ、最近のウルトラマンはデジタルエフェクトが大半で、
こういうアナログな特撮の現場は随分と減ってしまったのではないかと思います。
作者にはそういった、当時の技術を伝えていきたいという思いもあったのではないかと推察されます。
読み聞かせ、というよりはゆっくりと1ページ、1ページを眺め尽くしていく、そんな絵本です。
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