よあけ


『よあけ』(偕成社)2021年10月
あべ弘士:作

『よあけ』というタイトルとこの表紙をみると、
絵本が好きな方は「あれっ?」と思う人も多いのではないでしょうか、
『よあけ』といえば、ユリ・シュルビッツさんの絵本を思い出す方が
多いことでしょう、

本作は、同タイトルでもあべ弘士さんの手によるモノ
表紙の雰囲気からも分かるようにユリ・シュルビッツさんの作品への
オマージュにもなっています。

ロシア、ハバロフスク地方を流れるビキン川というところが舞台となっており、
子どもの頃の「私」と「じいさん」がこのビキン川を旅する中で、
多くの野生動物と出会い、生命のたくましさ、
自然の雄大さを体験していく物語となっています。

物語の展開は淡々としており、文章も静かです。
それでも、登場する動物たちの「生」を感じるのは、
長年、動物を見つめてきたあべ弘士の筆致だからでしょうか、
夜、ゆっくりとページをめくりたい、そんな絵本です。


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