『まないたにりょうりをあげないこと』(講談社)2009年8月
シゲタサヤカ:作
この本に出会ったのは、まだ図書館に勤めていた頃ですので、
随分前だなと思ったら、2009年の絵本でした。
13年も経っているのにびっくり、
タイトルからは正直に何のことだか分かりませんが、
表紙を見るとなんとなく、
ここから始まる物語のイメージが伝わってきます。
街で人気のレストランは、いつでも大忙し、
そんな中、厨房の穴かで、
まな板は思っていたのです、
お腹にのせられるだけの食材、
ちがう、僕は料理が食べたい、と、
ここからは、実際に読んでみたのお楽しみですが、
シゲタさんの独特のイラストレーションと、
本来は無機物であるはずのまな板がしゃべり出すというシチュエーションが見事にマッチしています。
子ども達は、まな板の一挙手一投足に(手も足もないですが、)注目して、
画面を見てくれますし、ページをめくるごとに変化していく
まな板の様子を発見したときの驚きと、喜びの声は、
絵本を読んでいるものとしては、わくわくしちゃう感じです。
ありえないことを、「ひょっとしたら」とか「だったら良いな」って
描けるのが絵本の良いところですから、
ありえないことで、目一杯楽しめること間違いなしの一冊です。
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