『あずきがゆばあさんととら』(偕成社)2022年10月
パク・ユンギュ:作 ペク・ヒナ:絵 かみやにじ :訳
韓国の昔話を『お月さんのシャーベット』などで、
日本にもなじみのあるペク・ヒナさんの造形で絵本化した作品です。
読み進めていくと、
日本の民話「さるかに合戦」とよく似た構成になっており、
国をまたいで民話に類似性があることは、
よくあることですが、
グリム童話『ブレーメンの音楽隊』『コルペスさん』のように、
洋の東西を問わずに分布しているのが興味深いところです。
この『あずきがゆばあさんととら』は厳しい冬の中、
おばあさんに小豆がゆを分けて貰った、栗やすっぽんが恩に報いるために、
おばあさんを食べようとするトラに向かって行く物語となっています。
ペク・ヒナさんの人形造形が素晴らしく、
おばあさんの表情や仕草が、読んでいて楽しく、
大人はゆっくりと一つ一つの場面を楽しみ、
子どもは、ストーリー展開を楽しみ、
さらに類話との比較を楽しむこともオススメです。
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