『にだんべっど』(あかね書房)2022年10月
斉藤倫 ・うきまる:作 五十嵐大介:絵
『のせのせ せーの!』の斉藤倫さんとうきまるさんのお二人の
新作は、なんと!
イラストレーションが五十嵐大介さんという、
この組み合わせだけでももう買うしかない!
という感じだったのですが、正解でした。
2段ベッドに眠る兄と妹の物語、
夜寝る前の上下で交わす何気ない会話、
上に寝る兄は、妹を思い、下で寝ている、妹は、
夢の世界で、兄弟で大冒険、
ある日、兄が入院したことをきっかけに
妹は一人で上の段で眠ってみると・・・
これまでの、五十嵐大介さんの絵本とは異なるタッチで描かれており、
その優しい感じが、兄弟の物語にぴったりと合っています。
ページをめくる旅に、その展開が映画的というか、とにかくドラマチックで、
オープニングの数ページとエンディングの数ページは、
止まっている絵のはずなのに、カメラワークが感じられて動画の様に見えてくるからふしぎです。
夜寝る前のほんの少しの会話と夢の中の物語だけで
この、兄妹が互いを思い合いながら、日々の生活を送っているであろうことが、
容易に想像できるところもまた、親世代、きょうだいのいる子ども達には、
「刺さる」こと間違いなしです。
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