『ちちゃこいやつ』( マイクロマガジン社)2020年1月
ロブ・ハドソン:作 ダニエル・カール :訳
翻訳というのは、面白いもので、
作品の雰囲気が随分と変わってしまうように思います。
本作は、山形弁で翻訳されたことで、
翻訳絵本というよりは、
もう、日本語の作品のように読めてしまいます。
これはもう、編集者の方が見事だった
と思うのですが、
さらに、このお話が、山形弁ととてもよくマッチことが、
日本でのこの作品の評価を決めているように思います。
穴の中に引きこもっている「ちちゃこいやつ」を
オオカミは、獲物として定めますが、
「ちちゃこいやつ」は、一向に出てこようとはしません。
あの手、この手で誘い出し、最後は・・・という物語、
このストーリーに「ちちゃこいやつ」に話しかける
オオカミと穴の中から、オオカミに話しかける「ちちゃこいやつ」の
山形弁がとてもマッチしています。
山形弁の発音は、なかなかわからない人もいるかもしれませんが、
ここは振り切って、インチキでもいいから山形弁で読んでほしいところです。
日本語なのに、聞いたことのない言葉、
子ども達の反応が新鮮です。
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