『しんでくれた』の話、


谷川俊太郎さんの詩に塚本やすしさんの絵が印象的な
絵本『しんでくれた』

僕たちは、生きていくためには、他の生き物を食べて、
生きていくしかありません。

沢山の命が僕たちを活かしてくれているのです。

その事実に向き合って、生きていくことは
当たり前のことのように思いますが、
日々の暮らしに追われていると
本当に難しい事です。

この本で絵を書かれている塚本やすしさんは、
僕が絵本専門士として活動を始めたときにご一緒させていただき、
そのときに、「べっちゃん」という名前をつけてくれたかたで、
僕は勝手に兄のように慕っていたりします。

谷川俊太郎さんの『しんでくれた』という詩は、2013年に出版された詩集『ぼくは ぼく』に収録されていた一遍です。

僕たち人間の「食べる」という行為は、別の生き物の死を体に取り込むことに他ならず、
沢山の命を奪って生きているという事実を知ることができる人間だからこそ、
「生きる」という言葉を力強く宣言し、前に進んでいかなければならない、

子ども達にそういう強さと「生きる」ということを考えることのできる力を与えてくれる絵本です。


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