いっしょなら


『いっしょなら』という絵本

紹介するタイミングが、難しかったのですが、
緊急事態宣言が解除されましたので、
今かな?と思い、ご紹介したいと思います。

今回の新型コロナウイルス感染症の拡大によって生じた、
社会の混乱は、様々なとところで、分断を生む結果となりました。

「経済」と「安全」
「感染」と「非感染」などなど、

ワクチンの接種が進みつつあり、感染者数が減少傾向にはあるものの、これから先、感染症がどのように収束していくのか、
誰も予想がつきません。

第6波、第7波、なんていう言葉もテレビからは流れてきます。

この『いっしょなら』には、今般のコロナウイルス感染症が拡大する過程において、
社会の中で起きた、不安、怒り、偏見と言ったものが静かではありますが、しっかりと描かれており、
モノクロームのイラストレーションの効果もあり、静かに読者の心の中に入っていく感覚があります。

人の心の中にある不安や恐れなどに対して、
「あなただけが恐れを抱いているのではない」
と救いを与えているように感じました。

今回社会で生じた多くの分断は、ウイルスという未知の恐怖に対する、恐れや嫌悪から来るものだったはずなのに、
いつの間にか「人」に対して、その恐怖、嫌悪が向かってしまうことの恐ろしさについて、
これから先、歩いて行かなければいけない私たちは、
一度落ち着きを取り戻した今こそ、立ち止まり考え、再び歩き出すための時間を過ごすべきではないでしょうか。


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