『へいわとせんそう』(ブロンズ新社)2019年3月
谷川俊太郎:文 Noritake:絵
「へいわ」と「せんそう」
この二つの言葉をどのように子ども達に伝えていくか、
難しいところです。
僕たちは「せんそう」という行為がどのようなことか、
実体験として知らないのですから、
「よくない」ということは言えるけれども、なぜ「よくない」のかということについては、
きちんと説明できるのかと問われれば、あまり自信がないというのが正直なところでしょう。
『へいわとせんそう』は、谷川俊太郎さんの文にNoritakeさんが絵を描かれている絵本、
Nortakeさんは、嵐の展覧会のグッズのイラストレーションやNTTドコモの新型コロナウイルス感染症に対する取り組みのCMなどを担当されていて、
シンプルなイラストレーションですが、必ずどこかでみたことがある、そんな感じです。
この絵本は、見開きページで平和な時と戦争の時の差を描いています。
これまで、日本という国は、平和な国だと多くの人が思っていましたが、
ロシアのウクライナ侵攻以後、どうやら日本という国で戦いが行われていなくても、
大きな影響があることを体験的に知ることができましたし、
集団対集団の争いがなくても、個々人が暴力に訴えることで、
社会は大きく変容するということを学んでしまいました。
結果として、争いは新しい争いの種を生んでいく、
そのためには、僕たち一人一人が、暴力の連鎖を個々で終わりにするための
努力をしなければならないのではないでしょうか。
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