いもうとかいぎ


『いもうとかいぎ』(ビリケン出板)2016年5月
石黒亜矢子:作

妹、弟というのは、
兄、姉から虐げられて、
成長するのは世の常のようで、
魑魅魍魎の世界でも、
どうやらその傾向は一緒のようです。

ダンゴムシ、出目金、女郎蜘蛛、化け猫、
それぞれの妹たちが、
姉に以下に虐げられているかを話し合います。

子守を押しつけられた、とか
おやつをぜんぶとられた、とか

そんな姉たちにどうやって仕返しをするか、
「いもうとかいぎ」が開催されるわけです。

とは言え、妹たちだって、本当に姉たちが嫌いなわけでもなく、
姉たちだって、本当に妹たちに全てを押しつけようとしているわけではく・・・

という展開は、きょうだいのいる読み手には、
感じるものが在るのではないでしょうか、
ちなみに僕は一人っ子なので、
こういう環境を体験したのは我が子が二人に増えたときからですが、

石黒亜矢子さんの描く魑魅魍魎達は、
おどろおどろしい感じもありながら、チャーミングに見えるのは、
本当にこの人ならではの世界観だなぁ、と感心しつつ、
テーマがきょうだいという日常なところも、
絵とテーマのアンバランスさが読んでいて違和感を感じさせないところなのでしょうか、
大人がくすりとしながら、自分の子どもの頃を振り返る。
そんな絵本だと思いますよ、


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