僕が、絵本専門士になるまで、(図書館編-1)


自分のことも達を、住んでいる街の図書館で育てたくなかったので、
自分が司書になって、図書館を子ども達の居心地の良い場所にしてやろう、
という、考えた末なのか、あまり考えずに動いたのかよく分からないことをして、
結果、司書資格を取った翌年度に、図書館に司書として異動することになりました。

そこから、6年間、司書として働くのですが、
ここでも、いろいろと驚きの出来事があり、
学ぶこともたくさんあったりしました。

まず、手を付けたのが、おはなし会の実施回数の増加です。
子ども達の居場所を作れば、必然的に親世代も図書館に足を向けるだろう、
そう考えての行動だったのですが、
ここで、ボランティアの皆さんとの衝突が生じました。

おはなし会の様子を見ていると、ボランティアの皆さんが、
おはなし会の途中で、歩いている子どもや
話し出した子達に、迷惑そうな顔をしています。
で、終わったあとに「ああいう子ども達は困る」
というような話をしているのです。

そういったことがしばらく続いたあと、
ボランティアの皆さんとお話しする時間を持たせていただき、
その言葉の真意を伺いました。

曰く、私たちは自己研鑽のためにおはなし会をやっている。
マナーの悪い子ども達には、参加を遠慮して欲しい、と、

さぁ、そこからはもう大変です。
おはなし会は、市立図書館の事業であって、
あなた方の自己研鑽の場を提供することを目的としていないこと、
絵本を読むという行為は、子ども達のために行っていること、
子ども達が、動いたり、声を出したりするのは、
子ども達の成長過程で当たり前のことであって、
それを「マナー」という言い方はいかがなものか、等々、

まぁ、なかなかの長い時間をボランティアの皆さんと
話し合いをさせていただき、
結果として、そのボランティアさんには、
以後、図書館のおはなし会に参加していただかないこととなりました。

当時、随分と上司に怒られましたが、
この判断が、今の僕の活動の第一歩だったのかもしれません。


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